2026.08.06
給排水設備工事のスタートラインであり、最も重要な工程の一つが「現場調査(現調)」です。現場に赴き、既存の配管位置や障害物、壁からの距離を細かく測定する作業。
しかし、事務所に戻ってCADに向かった瞬間、「あれ? ここの壁から立ち上がりまでの正確な寸法、メモしてないぞ……」「ここの床下の高さ、測り忘れた!」と気づき青くなった経験はありませんか?
測り忘れのためにもう一度現場へ車を走らせる往復1〜2時間は大きな時間のロスになります。今回はスマホの撮影技術と給排水専用CAD「申請くん」を連携させ、現調のやり直しを完全に防ぐ効率的な現場メモの取り方をご紹介します。
1. なぜ「手書きの現調メモ」は測り忘れが起きるのか?
多くの方が、現場で野帳(メモ帳)を取り出し、手書きでラフな間取り図を描いてそこに寸法を書き込んでいると思います。しかし、手書きの現調メモには以下のような実務上の弱点があります。
○図面を描く(立体を平面にする)ための「脳内変換」が現場で追いつかず、必要な箇所の寸法を落としがち
○現場が暗かったり狭かったりすると、自分の書いた数字が事務所で読めなくなる
○「写真」と「メモの数字」がバラバラに保存され、どの写真のどこの寸法かが分からなくなる
結果として、曖昧な記憶を頼りに図面を描くか最悪の場合は現場への再訪問を余儀なくされてしまうのです。

2. スマホで「寸法入り写真」を撮るだけの簡単・確実な現調術
測り忘れをゼロにする最も簡単なコツは、スマホアプリの活用と撮影の仕方を工夫することです。
最近では撮影した写真の画面上に、そのまま指で「矢印」や「寸法(数字)」を書き込める無料のスマホアプリがたくさんあります。
現場で測定したら野帳に描くのではなく、その場所の写真をスマホでパシャリと撮りその写真の上に直接「350mm」と数値を書き込んでしまうのです。これならどこの寸法を測ったかがビジュアルで一発で分かるため、事務所に戻ってから迷うことがありません。
また、少し広めに「引きの構図」で全体の動画を15秒ほど撮っておくだけでも写真には写っていない「周辺の障害物」や「配管のルート」を後から確認できるため、測り忘れの強力な保険になります。

3. 「申請くん」への現調写真取り込みで、図面作成がさらにスムーズに
スマホで撮影した「寸法入りの現調写真」は、「申請くん」での図面作成時に最大の効果を発揮します。
「申請くん」は作図画面の横や背景に、現調で撮った現場写真を並べて表示させながら作業をすることができます。正確な寸法が書き込まれた写真を見ながらクリックだけで配管や器具を配置していけるため、図面を起こすスピードが格段にアップします。
「あの寸法、何だったっけ?」と頭を抱える時間がゼロになり、現調から図面完成までの流れが一本の流れるようなラインで繋がります。
まとめ:現調のやり直しゼロへ。デジタル連携で現場をスマートに
現場への「再訪問」は本来不要なコストと労働時間を発生させる最も避けたいロスです。スマホでのビジュアルメモと「申請くん」を組み合わせた現調スタイルに変えるだけで、測り忘れの不安から完全に解放されます。
「現調メモがいつもゴチャゴチャして図面化に時間がかかる」「現場の測り直しを無くしたい」とお悩みの方は、ぜひこのデジタル連携を取り入れて実務の無駄を削ぎ落としてみませんか?
猪野
私は30年以上にわたり、土木分野および上下水道のシステム販売に携わってきました。販売だけでなく、上下水道の設計業務や施工管理なども行ってきました。
長年の経験を通じて、顧客の技術的な課題や運用上の悩みを正確に把握し、適切なソリューションを提案いたします。
株式会社スタッグ 取締役営業部長
保有資格
2級建築士 2級土木・管工事施工管理技士 給水装置工事主任技術者 下水道排水設備工事責任技術者 浄化槽設備士 消防設備士 第二種電気工事士 宅地建物取引士 日商簿記2級
私は30年以上にわたり、土木分野および上下水道のシステム販売に携わってきました。販売だけでなく、上下水道の設計業務や施工管理なども行ってきました。
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